帰国時結核治療支援

帰国時結核治療支援とは(Kikoku-TB Care)

結核研究所対策支援部は、日本で結核治療中の外国出生者が帰国後も継続して結核治療に移行できるよう、帰国先の結核対策関係機関と連携した支援を行います。特に、患者が帰国後、初回受診※を行うことができるよう保健所を中心に患者教育の強化の支援を行います。

*出身国の国家結核プログラムに登録され、自国のDOTSシステム下で継続服薬が可能となるまで

帰国時結核治療支援の利用

対象者

帰国支援を希望する患者

対象者とならない患者

  • 活動性結核と診断されていない。
  • 潜在性結核感染症(LTBI)と診断されてそのための治療を開始、または予定している。
  • すでに結核治療を終了している。(管理検診中)
  • すでに帰国している。
  • 帰国時点で残りの結核治療期間が1か月以内である。
  • 短期間(1か月程度)の一時帰国をする。

航空機による帰国の留意点

航空機での帰国については、WHOが発行しているガイドライン「結核と航空機による旅行(予防と対策のガイドライン)第3版」による帰国できる定義(以下)を参照し、帰国時期を検討して下さい。

結核患者の航空機による旅行は、患者の感染性を確認し、非感染性結核※となるまで、搭乗時間にかかわらず航空機による旅行を延期すべきであるとしている。

※非感染性結核とは:呼吸器結核患者(肺結核、咽頭結核)のうち、喀痰塗抹陰性かつ培養陰性の結果が2回連続して陰性であること。

参考:Tuberculosis and air travel : guidelines for prevention and control – 3rd ed. “WHO/HTM/TB/2008.399”
9789241547505_eng.pdf (who.int)

申込み方法・時期

結核研究所対策支援部への申請は、保健所より受付けます。医療機関・監理団体、個人等の方は管轄の保健所経由でお問い合わせください。申請のご連絡は遅くとも帰国2週間前までにお願いします。患者が帰国する可能性が確認できた時点で、まずはご連絡ください。その後、予定が変更となり「帰国時結核治療支援」の利用が不要となっても構いません。

経費

当支援に関する費用はかかりません。
病院での紹介状、診療情報提供書にかかる費用については負担いたしません。

支援の流れ

帰国時結核治療支援の支援の流れを簡単にご説明します。
※申請は保健所から受け付けています。医療機関・監理団体の方は管轄の保健所経由でお問い合わせください。

患者さんの帰国の意思を確認する。

結核研究所の「帰国支援」の受入れの意思の確認。

  • 日本で治療継続が可能なことを理解したうえで、それでも帰国を希望されていることを十分ご確認ください。
  • 「帰国支援」に関する患者用パンフレット/同意書を使用し説明にご活用ください。

提出資料の作成・提出(同意書・患者紹介フォーム)

  • 患者さんが「帰国支援」を希望した場合、同意書の必要事項に記入する。(多言語)
  • 保健所は、患者紹介フォームの記載をする。
  • 「申請はこちらから」よりアップロードし申請をおこなう。

帰国先関係機関との調整

対策支援部は、帰国先関係機関と調整をし、帰国後も治療を継続できるよう医療機関を調整します。医療機関が見つかりましたら保健所・患者さんへ同時にご連絡します。

帰国前ガイダンス

帰国日が決定したら、対策支援部では、保健所と共に、帰国前の患者さんに対し、「帰国前ガイダンス」をOnlineで実施します。帰国後の受診方法や携帯する書類、薬剤等に関し、医療通訳者を通して説明をします。

帰国時チェックリスト

患者さんが帰国時に持ち帰る書類等
□患者紹介フォーム(紹介状)
□同意書のコピー
□診療情報提供書(英文)
□胸部X線のCD-R等

帰国後の医療機関初回受診の確認

患者さんが帰国後、紹介先の医療機関へ初回受診したことを確認し、保健所へ報告します。

申請手順と必要書類

以下の必要書類を入手し,必要事項をご記入ください.
申請書類ダウンロード
申請書類をひとつのフォルダにまとめた上で,圧縮ファイル形式(zipファイル形式)で下記「帰国時結核治療支援フォーム」よりアップロードしてください。

1. 患者紹介フォーム(紹介状)(必須)

紹介状は電子媒体で現地の関係者に転送され、フォローアップのために情報が更新されます。PDFやFaxなどの紙媒体を避け、必ず拡張子を「.xlsx」としたExcelファイルで提出してください。

2. 同意書(必須)(多言語版 8ヶ国語※)

同意書の内容を確認の上、患者が直筆で署名した同意書を、スキャナやスマートフォンなどで画像として取り込んだ電子ファイル(PDF)として提出してください。
*日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語、ミャンマー語、タガログ語、インドネシア語

お問い合わせ・申請フォーム送付先

ご質問や申請は、原則メールまたは結核研究所のホームページの下記「帰国時結核治療支援フォーム」よりお願いします。

(公財)結核予防会結核研究所 対策支援部

〒204-8533 東京都清瀬市松山3-1-24
TEL: 042-493-5711(代)
Email: rit-kikoku@jata.or.jp
代表:太田 正樹
チーム担当窓口:座間 智子

BTBC事業は、2023年9月末をもって受付けを終了することになりました。 9月末までにBTBCで受付けた患者さんについては、原則BTBCにて患者さんの治療終了まで支援してまいります。
外国出生結核患者の帰国に関わる支援は、10月1日より対策支援部において「帰国時結核治療支援」(Kikoku-TB Care)として実施いたします。引続きよろしくお願いいたします。
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