公益財団法人 結核予防会結核研究所

結核研究所について

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公益財団法人 結核予防会結核研究所

 公益財団法人結核予防会は、昭和14年に内閣総理大臣に賜った皇后陛下(香淳皇后)の令旨を奉戴し、内閣決定により設立された公益法人です。総裁秋篠宮妃紀子殿下のもと、結核を中心に、肺がん、その他の呼吸器疾患の予防事業、調査研究及び国際協力等を行っています。

 結核研究所は、公益財団法人結核予防会の1事業所として、研究・研修・国際協力の事業をになっています。

結核研究所 所長挨拶

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公益財団法人結核予防会結核研究所 所長 石川信克

公益財団法人
結核予防会結核研究所
所長 加藤 誠也

 結核はかつて「国民病」と呼ばれた著しいまん延状態でありましたが、1951年に施行された結核予防法の下に実施された官民一体となった強力な対策と社会経済的発展に助けられて、患者数は大幅に減少しました。1980年以降罹患率低下の鈍化、さらに一時的な逆転上昇を経験しましたが、2000年以降は減少傾向を続けており、2015年の統計によると、罹患率は人口10万対14.4、9自治体が罹患率10以下の低まん延状態になりました。しかし、高齢者や免疫抑制状態の人、社会経済的弱者、外国出生者などがハイリスク集団になっており、患者発見の遅れを主因とする集団感染の発生、さらに今後の低まん延状態における医療提供体制の再構築など多くの課題があります。

 一方、世界保健機構(WHO)の推定によると、世界では毎年1000万人以上の患者が発生し、多剤耐性結核やHIV合併結核が大きな問題となっており、糖尿病などの非感染性疾患や喫煙、貧困や移民などの様々な社会要因が制圧を難しくしています。WHOはEnd TB Strategy (結核終息戦略)において2035年までに世界の罹患率を人口10万対10以下にすることを目標に掲げて、その実現には患者中心のケアと予防、骨太の政策と支援システム、革新的な技術開発が必要としています。

 結核研究所は1939年の設立以来、日本及び世界の結核対策の推進のために、様々な研究、技術支援・人材育成等の活動を行っています。

 臨床・疫学・対策分野では、発生動向調査の分析や分子疫学等の新しい方法を駆使した疫学研究、医療機関の協力による臨床研究、国内外の様々なレベルにおける対策研究など幅広い研究を実施しています。

 技術革新を最終目標とした基礎分野では、結核菌を中心とした抗酸菌の超薇形態に関する研究、様々な抗酸菌検査に関する技術開発や検証、結核菌のゲノムに関する研究等が行われています。また結核免疫について、感染、発症、再発に関わる宿主遺伝子や免疫病態、臨床疫学因子の解析等の研究や新規抗酸菌薬開発等の研究を進めています。

 これらの研究成果は学術集会や学術雑誌での発表、また、ホームページで公開しているほか、厚生科学審議会や保健所・自治体における対策の検討の資料として活用されています。また、設立初期から実施している国内向けの研修、最新情報を提供する地区別講習会や地域における研修会などで情報提供され、医療・対策の発展に役立っています。

 1963年に開始した国際研修の修了者は97か国2300人を超え、それぞれの地域・世界の対策に貢献しています。また、厚生労働省・国際協力機構(JICA)・複十字シール募金等の資金による、高まん延国に対する国際協力事業の他、WHOの「指定協力センター」として、抗酸菌レファランスラボラトリーとしての活動や調査・研究への技術的助言を行っています。

 結核研究所は日本を代表する世界の研究所として、国、地方自治体、保健所、医療機関、その他関係団体やWHOをはじめとする国際機関との協力のもとに、結核の研究・対策をとおして日本国民・世界の人々の健康と幸福の推進に貢献してまいります。今後とも、皆様のご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

結核予防会結核研究所の組織

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新しくなった結核研究所(複十字誌より)

優先課題プロジェクト

結核研究所 組織図

事務部
庶務課 企画・医学科 免疫科
経理課 保健看護学科   病理科
放射線学科   動物実験科
       
企画調査科 国際研修科      

2013.05.27更新

結核研究所パンフレットと研究業績集

研究倫理・不正への取り組み

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 結核研究所は、「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(平成26年8月26日文部科学大臣決定)、および「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(平成19年2月15日(平成26年2月18日改正)文部科学大臣決定)に準じて、当研究所の諸規定を整備および各研究員等への研究倫理教育に取り組んでおります。

結核研究所の沿革

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 結核予防会が創立された昭和14年当時は、結核で死亡する者は1年間に十数万人に達し、死因の首位を占め、人口10万対の死亡率は200を越えていた。しかも患者や死亡者は青年に多く、結核は国民衛生上の最大の課題であった。
この事態を憂慮された皇后陛下から、官民力を合わせて結核の予防に努力するようにという令旨とともに、ご内帑金50万円を下賜されたのが、昭和14年4月28日のことであった。政府の対応は極めて早く、当時の平沼内閣は5月1日の閣議で、官民一体となって結核予防を遂行するために結核予防会を設立することとし、5月20日に秩父宮妃勢津子殿下を総裁に奉戴するお許しがあり、5月22日には寄附行為が認可されて、結核予防会が発足した。

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結核研究所までのアクセス

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結核研究所までのアクセス

結核予防会結核研究所  
〒204-8533 東京都清瀬市松山3-1-24   
TEL: 042-493-5711 FAX: 042-492-4600

池袋駅から清瀬駅
池袋駅から西武池袋線にて清瀬駅下車。
急行の場合は、「ひばりが丘」駅で乗り換え。

清瀬駅から結核研究所
徒歩:清瀬駅南口から徒歩15分。
バス:清瀬駅南口バス乗り場②から「複十字病院」下車。②番乗り場のすべてのバスが「複十字病院」を経由します。
タクシー:南口タクシー乗り場より結核研究所まで5分程度。

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臨床・疫学部

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臨床・疫学部

 2008年9月の組織改正に伴い旧研究部から、臨床および疫学研究と結核サーベイランスの部署が一つのグループとなって臨床・疫学部となりました。

 従来どおりの臨床研究や疫学研究等の研究機能と共に、新しい臨床・疫学部には日本の結核統計の実務を行なう結核サーベイランス部門として疫学情報室が新たに設けられました。これに伴い結核研究所には、結核疫学情報の提供サービスを行なう疫学情報センターも開設されました。

 臨床疫学研究および結核サーベイランスの両面から結核対策の科学的根拠を提供する部署として、また各地域の結核対策を支える疫学情報サービスを行なう部署として、日本の結核対策に貢献して行きたいと考えております。

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抗酸菌部

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抗酸菌部

 酸菌レファレンスセンター部は平成25年4月1日を以って、細菌部、結核菌情報科、主任研究員の3部門で構成される抗酸菌部として新生いたしました。

 結核研究所は、社会貢献活動を組織の社会的責任の一つとしてとらえており、抗酸菌部でも、国内外の結核現場が抱えている様々な課題や結核を始めとする抗酸菌に起因した感染症に関する研究を推進し、更に他部との協力体制の強化により基礎と臨床の両面から結核対策に貢献することを目的として、研究活動を展開しています。

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生体防御部

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生体防御部

国際共同研究の推進(ベトナム)

 生体防御部は病理科、免疫科、動物実験科の3科があり、さらに主任研究員で構成されています(平成25年4月より)。

病理科、免疫科では、国際共同研究を推進し、結核の感染、発症、再発などに関わる生体側の現象を遺伝子、細胞レベルで分析・統合し、抗酸菌症の分子病態を理解して、その知見を対策に役立てることを目標としています。動物実験科は実験動物を用いる各種基礎研究の支援業務を行っています。主任研究員は新抗結核薬・化学療法プロジェクトの責任者として、新規抗酸菌薬開発と結核併用化学療法に関する薬理学的解析・研究を行なっています。

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対策支援部

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対策支援部

対策支援部は研修活動をするとともに、全国の結核対策を支援しています。地区別講習会やセミナーの開催、医学科・放射線学科・保健看護学科、臨床検査技師、結核行政担当者等への国内研修を行っています。

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国際協力・結核国際情報センター

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国際協力・結核国際情報センター

 結核研究所では、結核分野の国際協力を、国際協力・結核国際情報センター(企画調査科・国際研修科)が担当し、他部署や結核予防会国際部と協力して行っています。

 結核は、もはや不治の病ではありません。しかし、世界では毎年800万人以上が結核を発病し約200万人が死亡しています。すなわち15秒ごとに尊い命が失われているのです。これは発展途上国を中心に治療や予防技術の進歩による恩恵から取り残された人々が多くいるためです。

 世界の結核根絶を目指し、各国の結核対策推進のための技術支援、研修、研究、国際機関との連携、国際情報センターの設置等の活動を実施しています。

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結核研究図書室

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結核研究図書室

結核研究所図書室蔵書紹介シリーズ

Berliner Klinische Wochenschrift(ベルリン臨床医学週報)1882年(19巻)p.221.Robert Kochの結核菌発見を報告する論文の最 初のページ。これより僅か17日前の学会でKochは結核菌の発見を発表している。英訳文はAm Rev Tuber ; 1932, Vol.25: 285-323で、日本語訳は呼吸器疾患・結核文献の抄録速報;1982, vol.33(No.2): 159-169(戸井田一郎訳)で(いずれも結核研究所図書室所蔵)読むことができる。

*結核研究所図書室の目的は、研究者、医療従事者に有用な,結核および関連領域を主題とした情報を提供する事です。

この目的達成のために、国内外の結核及び関連領域の資料を収集・整理・保管しています。結核研究所図書室は約66,000冊の図書及び逐次刊行物を有し、逐次刊行物のうち, 洋雑誌は87タイトル、和雑誌は138タイトルを継続受け入れ中です。

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