目次

1 検査 2 BCG 3 治療 4 接触者健診 5 外国人患者への対応 6 制度に関する質問 7 結核菌の消毒・保管・運搬

          


 5.外国人患者への対応
   ➢ 入院治療中の帰国
  
   喀痰塗抹陽性の肺結核で入院治療中の外国人患者が、治療半ばで退院し自国で治療した
   いと考えています。帰国の際、8時間を越えなければ飛行機での移動は可能でしょうか?  
  
   
   感染性がある期間は、感染症法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO114.html
   における入院勧告の入院基準及び退院基準に基づく治療になり、一般の航空機での移動
   はできません。
   治療途中で感染性がある場合は、医療機関や保健所からの情報に基づき、各航空会社は
   搭乗を拒否することができます。
   詳しくはWHOホームページへ → 「Tuberculosis and air travel 第3版」 
   http://whqlibdoc.who.int/publications/2008/9789241547505_eng.pdf


   なお、外国人が帰国後の治療継続を希望しても、出来る限り日本で治療を終えることを
   推奨します。その理由としては、海外では使用できる薬に限りがあり、特に副作用が
   出た場合など、日本と同様の治療が受けられない可能性が高いためです。



   ➢ 帰国後のLTBIの治療継続
  
   日本から自国に帰国後、LTBI治療は可能でしょうか?  
  
  
 
   LTBI治療は国によって対象や方針に違いがあり、結核対策に位置付けられていない場合
   もあります。従って、治療開始時に治療中の帰国や治療中断の可能性を含めて治療の妥
   当性を検討し、本人の服用継続の意思を確認する必要があります。
   既に日本でLTBI治療を開始し途中で帰国する、あるいは長期出張等で日本を離れる場合、
   医療機関は、残りの治療期間分の内服薬を処方し、また、保健所とも協力して、内服継
   続の必要性やLTBI治療の限界、有症状時の受診について改めて説明し、受診のために英
   文等でLTBIの治療に関しての情報提供書をお渡ししておくなどの治療中断にならない工
   夫が必要と思われます。



   ➢ 外国人結核患者への説明資料
  
   外国人結核患者への説明用資料などはありますか?  
  
   
   
外国語の患者向けパンフレットや患者紹介状は、結核研究所のホームページにまとめて
   ありますので、ご覧ください。  http://www.jata.or.jp/data.php#jump5

   ~概要~
   ◆Stop TB by dots!「結核?!でも心配しないで」15カ国のメッセージ入り
   (英語、中国語、韓国語、インドネシア語、モンゴル語、ポルトガル語、タガログ語、
    ミャンマー語、ベトナム語、ロシア語、スペイン語、ヒンディ語、ネパール語、タイ
    語)
   
   ◆「ひょっとして結核?!結核についてもっと知りたいあなたへ」
   (英語、韓国語、中国語)

   ◆「知識・希望・そして力…結核を治すために」(英語、ミャンマー語、タイ語)

   ◆外国語版患者紹介状 (英語、韓国語、中国語)

   ◆外国語版服薬手帳(英語、韓国語、中国語、タガログ語、ポルトガル語)

   ◆外国語版 服薬記録帳
   (英語、韓国語、中国語、タガログ語、ポルトガル語、インドネシア語、モンゴル語)

   ◆外国人の患者様向け 一言メッセージ
   (タガログ語、ヒンディ語、ベトナム語、マレーシア語、ラオス語)

   ◆図譜「コッホ現象について」
   (英語、中国語、韓国語、タガログ語、ロシア語、ポルトガル語)


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