1.DOTS及び患者管理事業
患者管理事業
結核患者管理事業 | |
(1) (2) (3) |
結核患者及び家族管理台帳を整備し、訪問日程並びに健診予定を明確にした。 個々の患者への訪問指導及び接触者状況を把握した。 医療機関との連携により、患者並びに患者家族への支援と接触者健診の強化実施(定期外健診の充実) |
効果: | ・結核患者並びに家族が地区住民として身近に保健サービスを受けることができ、加えて結核の蔓延を未然に防ぐことができる。 ・(1)により計画的に支援や関わりが持てる。 |
患者登録等 | |
結核患者及び結核回復者に関する情報を収集し、結核患者及びその家族等に対する受療勧奨その他の指導及び感染防止の措置等結核対策を実施するうえでの基礎とした。 | |
効果: | 受療勧奨その他の指導及び感染防止の措置 |
神奈川県
1.結核患者管理促進事業 | |
(1) (2) |
結核治療中断・継続困難者早期把握支援システム 協力医療機関からの治療中断者情報に基づき、各保健所は訪問など治療継続困難者への保健指導により受診勧奨した。また、保健所と医療機関との間で対応困難例に関する症例検討を行った。 結核患者・家族情報管理システム 接触者健診の健診予定日の管理、結核各種台帳整備、集計処理の自動化により結核予防事務の円滑化を図った。 |
効果: | 医療機関との連携を図り、治療中断患者を早期に発見し、治療継続困難者に対する保健指導を行い、不規則治療から生ずる多剤耐性結核の発生予防や蔓延を防止する。また、接触者健診を確実に実施するとともに、結核事務の円滑化を図る。 |
2.結核定期病状管理促進事業 | |
主治医から結核登録者の的確な情報を得て、結核患者管理を適正にし、保健師による訪問指導等を円滑に行った。 平成12年度実績 724人 |
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効果: | 結核患者管理を適正に実施し、治療中断や再発・二次感染等結核の蔓延防止を図ることが可能となる。 |
結核治療・服薬中断防止事業 | |
患者及び感染者に向けた結核治療、服薬の知識と、その家族等へ向けた結核に関する正しい知識を記載したリーフレットを作成し、保健師の訪問指導時等で活用した。 また、一般普及啓発用としての内容も加えた。 |
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効果: | 保健師の訪問指導に活用する。大きな文字やイラストを使用したリーフレットは、患者や家族からわかりやすいとの評価を受け、有効に活用できている。 |
岐阜県
保健所と医療現場の懇談会(西濃地域) | |
患者及びその家族に対して適切な指導を行うために、保健所と医療機関が連携するうえでの問題点の検討を行った。 | |
効果: | 入院患者の状況把握や退院後の療養相談等、医療と行政が一体となった患者支援体制が整いつつある。 |
愛知県
結核に関する健康相談 | |
胸部X線撮影検査、肺活量検査等を含む健康診断及び専門医、理学療法士、保健師等による日常生活、福祉制度等に関する相談指導を実施した。 | |
効果: | ・結核患者や回復者、その家族等に対して増悪防止のための自己管理能力の育成・強化により、結核の再燃が予防される。 ・肺結核及び胸郭切除手術等に起因する呼吸不全者及びその恐れのある者に対して、健康診断や日常生活、福祉制度等に関する健康相談を実施したことで、良好な日常生活の維持が図られ、呼吸器疾患障害の発症、増悪が予防される。 |
三重県
結核健康相談事業 | |
(1) (2) (3) |
結核の正しい知識と現状 日常生活における患者教育 呼吸器機能チェック |
効果: | 結核発生の高危険群に対し、直接結核の正しい知識と日常での留意事項等について専門医等が説明することにより、事前予防を図る。 |
結核患者相談事業 | |
(1) (2) |
生活相談事業 相談員が主要病院及び在宅療養患者の自宅に出向き相談を受けるとともに、電話(FAXを含む)でも常時相談を受けた。 医療相談事業 健康に関する催し(年3回)の場に相談コーナーを設け、医師、相談員を派遣し、医療を中心とした相談を受けた。 事業の実施について京都府患者同盟に委託した。 |
効果: | 京都府患者同盟により、療養体験に根ざした相談活動等を行うことによって、病院、保健所でカバーしきれない結核患者のニーズに応え、その福祉を増進することができる。 |
兵庫県
災害復興公営住宅における結核対策強化事業 | |
災害復興公営住宅入居者への結核の正しい知識の普及 結核患者の監視体制を強化(結核患者の訪問強化) |
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効果: | 災害による結核患者の増加については、因果関係が証明されていないものの、心身に受けたストレスは多大である。特に災害復興公営住宅入居者には高齢者が多く、結核対策を強化することで、結核蔓延予防が図れる。 |
1.登録者管理事業 | |
結核管理カード(ビジブルカード)から病状不明者をリストアップし、保健師による受診勧奨及び受診医療機関からの情報入手を行った。 | |
効果: | 登録患者の病状把握、医療機関との連携 |
2.管理検討事業 | |
「結核予防可能例」を基本とし、患者管理方法等について検討した。 | |
効果: | 保健所の結核指標、患者管理等について評価し、具体的な対応が行われる。 |
香川県
結核患者相談事業 | |
結核の入院患者、在宅患者及びその家族を対象に、医師、保健師等による医療相談、生活相談事業を実施した。 | |
効果: | 療養体験に基づく相談活動の一層の充実強化を図ることにより、結核患者・家族の療養自覚を高め、医療中断の未然防止が図れる。 |
高知県
結核患者相談事業 | |
(1) (2) (3) |
低肺機能者健康教室 結核等により呼吸器に障害を持つ患者に対し、理学療法士等による実生活面における健康教室を実施。 入院患者等の訪問相談 結核回復者である相談員が入院患者を訪問し、入院中の諸事、仕事や生活に関する相談に応えるとともに、結核についての正しい知識を普及。 健康に関する催しの場に相談コーナーを設け、健康・医療相談及び結核予防に関する普及啓発のため、パネル展示等を行った。 |
効果: | ・患者に対するきめ細かな対応により、患者等に安心感を与え、結核についての正しい知識の普及や在宅療養の推進が図られる。 ・医療や生活全般について、相談実績もあり、継続して実施する必要があると思われる。 |
患者管理研究事業 | |
患者管理台帳作成及び検討会の開催 | |
効果: | 患者管理を通じて保健師の役割の重要性を認識させ、結核患者の治癒率の向上に役立てる。 |
長崎県
薬剤耐性結核患者発生防止対策 | |
(1) (2) |
各保健所における事例検討 新登録患者、長期治療継続者に対し服薬指導を行う。 |
効果: | 治療方針の検討及び服薬指導の徹底を図ることにより、多剤耐性結核患者の出現を未然に防止する。 |
大分県
保健師の結核管理研修・事例検討会 | |
保健師の結核患者管理に重要なことは的確な投薬指導、初回面接時の情報入手、感染症患者・家族に対するケア等である。研修を通じ実務の問題を把握した。 講師として結核研究所・小林科長を招いた。 |
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効果: | 県内の結核対策の課題を探り、今後の結核対策に役立てることができる。 |
宮崎県
患者管理等連絡会議事業 | |
患者管理等連絡会議を月1回開催した。 医療機関を訪問し、結核担当医師や看護師等と現在の入院及び外来治療中の患者の状況を把握し、今後の患者管理指導等について検討した。 |
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効果: | 連絡会議を開催し、結核登録患者の入院状況及び通院状況を把握するなど、医療機関と連携をとることで、患者の服薬管理や治療終了後の指導が容易になるとともに、適正な医療の提供及び患者管理が実施でき、治療中断や再発防止に十分な効果が期待できる。 |
ハイリスク者の結核発生防止体系化事業 | |
(1) | 結核登録者・高齢者等の効果的な発症防止の体系化 @既往者カルテの管理と対象者の把握 A精密健康診断の実施 B高齢在宅療養者への健診体系の振り分け(在宅療養者への喀痰検査の実施) 自覚症状のある方の場合、随時喀痰検査の実施 C既往者健診受診後の事後管理方法の分析 年間を通じて受診者への個人指導・経過観察を実施し、相談の際は医療機関との情報交換を実施。 |
(2) | 肺機能障害者及び予備群を把握し、在宅酸素療法予備群に対する呼吸器教室の開催 |
(3) | 結核予防の啓蒙普及のための地域住民への健康教育の実施 |
効果: | ・高齢既往者の健康管理体制づくりが継続してできることで、結核再発への早期対応や発症防止につながる。 ・介護保険の施行により、呼吸器機能障害を持った高齢者の在宅及び施設介護時に、保健所での専門知識や個人情報の提供が可能である。 ・肺機能障害者及び予備群を把握し、在宅酸素療法予備群に対する健康教育や経過観察を続けることで、慢性呼吸不全の重症化防止及び医療機関との情報共有ができる。 |