世界の結核患者報告
1995年の患者届出数に関しては、Global Tuberculosis Control, WHO Report 1997を参照して下さい。
WHOは1984年より、世界各国の結核患者報告のデータを集めています。 ここでは、報告書(TUBERCULOSIS- A GLOBAL EMMERGENCY: ASE NOTIFICATION UPDATE, February 1996, Global TuberculosisProgramme, World Health Organization, Geneva)に収録されている幾つかの国の人口十万当りの年間新患者発生報告数の年次推移をグラフで紹介します。
この統計を見るときには、以下のような幾つかの点に注意する必要があります。
よって、ここで紹介する統計に限らず、一般に報告に基付く結核データは、 その国の実際の蔓延状況を正確に反映していない場合がある事に注意する必要があります。 例えば新患者数が増加していても、それは実際に結核の疫学的状況が悪化した場合だけでなく、診断及び報告活動が改善されたために報告数が増加したという状況も考慮する必要があります。
- 報告される結核患者に関する定義が国によって異なる場合がある。 例えば、国によっては肺結核患者のみが報告され肺外結核は報告されません。
- 患者報告は、結核患者の診断や報告活動の質によって左右される。 例えば、途上国の多くでは私的医療機関で診断治療を受けている場合は、公的な結核統計に含まれません。
このようなデータの性質を考慮して、一年間に新たに報告される新患者数(率)を、厳密な罹患数(率)(incidence(rate))と区別して、 新患者報告数(率)(case notification number (rate))とここでは呼んでいます。
年間新結核患者報告率の年次推移グラフ
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